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Micro Presence

 昆虫とつきあいだしてからもう、60年以上になる。大部分の期間は、蝶の生態写真撮影を通しての活動だった。自然のなかで虫を追う楽しみ、撮影する楽しみは掛け替えのないものだった。生態写真撮影は、自然の中での昆虫の活き活きとした姿を作品におさめるのが目的だが、それに加えて、自然に対する知識を基盤とした推理の楽しみもあった。「この蝶は川沿いをおりてくる、あそこに好きな花があるから、そこで待てばよいとか、幼虫の食べる植物(食草)があるからあそこで待とう」など自然と対話を行う楽しみである。

 マイクロプレゼンスは、このような経験をもとに生まれた。マイクロプレゼンスのコンセプトは、「日常的な環境の中に存在する小さなもの、肉眼ではその詳細を知ることが出来ない微細な構造を可視化して、その小さなものの存在を実感させる」というものである。

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