風景とは(2)

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kasekinomori.png 2:風景とは、必要とあらば感覚的な把握の及ばぬところで空間を読み解き、分析し、それを表象するひとつのやり方、そして美的評価に供するために風景を図式化し、さまざまな意味と情動を付与するひとつのやり方なのです。要するに風景とは解釈であり、空間を見つめる人間と不可分なのです。ですからここで、客観性などという概念は放棄しましょう。[アラン・コルバン、「風景と人間」、小倉孝誠訳、藤原書店、2005の10頁]
3:次に勝原文夫『農の美学 − 日本風景論序説』によりますと、「風景」とは、≪人間と対象、主体と客体の関係において、「風土によって触発される審美的印象」と理解することとしたい≫(4貢)、と定義されています。この見解は私の見方と非常に近いと思います。そしてそこに引用されているウィルリ ヘルパッハの見解も同じようなものです。≪風景とは土地の表面の一部と、それに相応せる天蓋の一部とが、吾人の心に惹き起こす全感官的印象を謂ふ≫。又、今西錦司の定義をみますと、≪風景というのは、美なるものとして、人間によって価値づけられた自然である≫(今西錦司全集、九巻、四三七貢)、とありますが、これも大切な視点を指摘していると思います。[内田芳明、「風景とは何か 構想力としての都市」、朝日選書445,朝日新聞社、1993の42頁]

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