電話と同じように全国で同品質のインターネットサービスを受けられるようにすることが格差解消の第一歩と考える。幸い、近年ワイヤレスの世界が急激にブロードバンド化している。建設は容易になっている。道路よりブロードバンド。ブロードバンドインフラ整備は、道路建設に比べ遙かに少ない経費で可能だし、環境破壊も起こさない。
ブロードバンドのインフラが整備された状況で、リアル世界の問題を解決できるのだろうか。可能性はあると考える。例えば、モビリティの分野でもっとも高度にシステム化されているのは、「宅急便」だろう。今は、法律上許されていないようだが、「人も運ぶ宅急便」を考えると、事業としての可能性を感じる。つまり、ICT技術で、リアルの世界の事業を効率化出来ることを示しているのが、「宅急便」だと思うのだ。重要なのは、業者側のネットワークに加え、シンプルな操作の情報通信機器の顧客側への設置である。電話という強敵を超えるのは、容易なことではない。電話より、簡単でわかりやすいインタフェイスで、これからの課程での通信インフラになるような機器を開発する必要がある。
これは、「コンピュータを使ってインターネットにアクセスすることを可能とする教育」によりデジタルデバイドを解消するのとは180度異なる発想である。つまり、テレビを見るのと同じぐらいの難易度で顧客がサービスを受けられるようにインターネットあるいは端末のインタフェイスを改善するのだ。現在のPCは複雑すぎる。顧客インタフェイスのシンプルさについては、ケータイに軍配が上がる。しかし、ケータイでもまだ難しいのではないか。必要最小限の機能で、誰でもが使える機器の出現がキーになる。
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