発信者優先世界の変化(その1)

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 電話は、放送やテレビジョンのようなマスメディアの手段として発明されたものの、現在ではもっぱら二人の人が一対一で使うパーソナルメディアとして利用されています。しかし、現在の電話メディアはマスメディアと同じような性格も有しているのです。なぜなら、現在の電話は、受け手の意思が反映されにくい仕組みになっており、送り手優先という意味では、マスメディアと変わりありません。このことが、電話による「個」の生活空間への他者の介入を容易にしている面があることは否定できません。

 確かに実体としての物理的な他者の介入(訪問)は、電話の普及に伴うアポイントメントをとるという習慣により、緩和されました。しかし一方で、物理的な移動を伴わないだけアクセスが容易になり、その結果いたずら電話は論外としても、各種勧誘や深夜における電話など、「個」の生活空間へ遠慮のない侵入は、電話というメディアの問題点を浮き彫りにしています。

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